日本:高齢化社会における包摂的な成長の促進

日本は、高水準の技能、低い失業率、OECD諸国の中で最高の平均寿命など、比較的高いレベルの幸福度を達成してきた。安倍首相が2013年に打ち出したアベノミクスは経済的な成果を上げ、人口1人当たり所得の成長率は改善している。しかしながら、包摂的な成長を達成し、幸福度を高めるには、日本は財政の持続可能性を強化し、先導的なOECD諸国との生産性の格差を縮めるとともに、高齢化への対応という重要な課題に取り組まねばならない。基礎的財政収支の黒字化目標にとどまらず、歳入を増やし、歳出を抑制するための具体的な措置を定めた新たな財政計画が必要である。高齢化が進む日本では、労働市場で利用可能な人材を最大活用し、男女間の平等を達成することができるかどうかが労働力不足を克服する鍵を握っている。停滞する生産性を改善するには、デジタル経済も活用して研究開発のリターンを高め、中小企業のダイナミズムを活性化するとともに、対内直接投資や貿易への障壁を減らしてグローバルバリューチェーンへの統合を推進することが必要である。日本の教育制度はOECD諸国中トップクラスにあるが、教員や学校に対して更なる投資を行う余地がある。最後に、グリーン成長や環境保護への取組に加え、2019年のラグビーワールドカップや2020年のオリンピック・パラリンピックなど、今後日本で開催される国際スポーツイベントを有効に活用することも、国内の開発と包摂的な成長を促進する力となるだろう。高齢化が進む社会で包摂的で持続可能な成長を達成するためには、相互補完的な改革が必要であり、包括的なアプローチの重要性が高まっている。

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